【ヨーロッパ観光に役立つ】歴史建築の特徴講座(古代~近世編)

前回まで、18回にわたってヨーロッパ(20世紀以降はアメリカや日本でも)で発展してきた洋風建築様式をご紹介してきました。
今回はヨーロッパの観光スポットに多い、古代から18世紀までの各様式の特徴をまとめてお届けします。
旅先での楽しみが増すこと間違いなし!

 

 

 

 

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各時代の建築様式まとめ(古代~18世紀)


※見出しは詳細記事にリンクしています。(クリックすると別画面で開きます)

 

古代ギリシャ建築


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columns (half way) by theilr  神殿(アテネ・ギリシャ)

B.C.9世紀頃からA.D.1世紀頃に南ヨーロッパで流行した様式。

■神殿建築。柱頭飾りは「飾りなし:ドリス式」「渦巻き:イオニア式」「アザミや植物:コリント式」
■野外劇場(半円形)

 

古代ローマ建築


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Rome by Moyan Brenn コロッセオ(ローマ・イタリア)

B.C.1世紀頃からA.D.4世紀頃に西ヨーロッパで流行した様式。

■野外劇場・闘技場(円形)
古代ギリシャの劇場との違いは「円形」であること(ギリシャ劇場は「半円形」)
■大浴場
■水道橋

 

ロマネスク様式


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Serrabona by joan ggk セラボヌ修道院(東ピレネー・フランス)

11世紀から12世紀にかけてヨーロッパで流行した建築様式。

■主に教会建築(小さめ・素朴なものが多い)
■半円形アーチ
■分厚い壁と小さい窓
■ヴォールト天井の登場
■細かい彫刻や彩色

 

ゴシック様式


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IMG_2992 The Buttresses of St. Vitus by Brian Jeffery Beggerly 聖ヴィート大聖堂(プラハ・チェコ)

フランス発祥、12世紀から15世紀にかけて、ヨーロッパ中で流行した建築様式。

■主に教会建築(高くそびえる・壮麗なものが多い)
■尖塔アーチ
■高い天井(リブ・ヴォールト天井の登場)
■大きな窓とステンドグラス
■フライング・バットレス(建物の重さを外から支えるつっかい棒)の登場

 

ルネサンス様式


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ルネサンス建築 – Wikipedia パラッツォ・デル・テ(マントヴァ・イタリア)

ゴシック様式への対抗としてイタリアで生まれ、15~16世紀にイタリアで流行した建築様式。

■公共建築や宮殿建築
■古代ローマ神殿のデザインを採用
■正円アーチ
■大ドーム
■左右対称・直線的

バロック様式


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St Paul’s Cathedral, City of London by Robert Cutts セントポール大聖堂(ロンドン・イギリス)

ルネサンス様式への反動として、またプロテスタントに対抗するカトリックの芸術的戦略として、イタリアで生まれる。

■宮殿建築や教会建築
■立体的・動的・ダイナミックな表現(男性的)
■曲線・曲面の多用
■ボリュームのある装飾
■巨大・大規模な建築
■カトリックの威光を表現

ロココ様式


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File:Wieskirche rococo interior.jpg – Wikimedia Commons ヴィース巡礼教会(南バイエルン・ドイツ)

1700~1780年代にフランスやドイツで流行。
独立した建築様式ではなく後期バロックのひとつと考える場合もあり。

■宮殿建築、特に内装に用いられる
■ロカイユ装飾
■バロックに比べて小さめ
■優美で繊細な表現(女性的)
■白やパステルカラーを多用
■世俗的・享楽的(宗教テーマが薄れている)

【ヨーロッパ観光に役立つ】歴史建築の特徴講座(近代・現代編)に続きます。

 

 

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