バイヨン(アンコール・トム カンボジア)でクメールの微笑に出会う

BAYON by Nathalie Capitan

バイヨンBayonとはクメール語で「美しい塔」を意味します。アンコール・トム遺跡の中央に位置する仏教とヒンドゥー教のミックスの寺院です。塔の数は49基あり、それぞれの四面に巨大な人物の顔が彫られていることで知られています。

 

 

 

 

スポンサードリンク

 

 

 

 

バイヨン寺院は、一時期は隣国チャンパに奪われていたアンコール・トムをジャヤヴァルマン7世王が奪還した戦勝記念として12世紀の終わりに建設が始められ、その後も時代ごとの王によって建築が引き続き行われました。 

三層の構造を持ち、高さ43mの中央祠堂の第一層に二重の回廊が設けられています。

 


第一層


 

◆内回廊


長さ70m×80mの壁面に、乳海攪拌などヒンドゥー教の神話のシーンの浮き彫りがあります。13世紀の後半、バイヨンが仏教寺院からヒンドゥー寺院に変えられた時に彫られたものと言われています。保存状態はあまり良くありません。

 

Bayon: ApsarasBayon Apsaras by Photo Dharma

デバターやアプサラ(踊り子)も彫られています。

3228962182_082e398cc3_b

Cambodia ’08 – 141 – Angkor Thom – Bayon by McKay Savage 

 

◆外回廊


高さ3m、長さおよそ160m×120mの壁が3段に区切られ、チャンパ(現在のベトナム中部沿海地方)との戦争、宮廷の生活、当時の狩猟や市場の様子の浮き彫りが施されています。12~13世紀の生活の様子を活き活きと伝えるものです。

 11902013175_dbe4940b0e_zBayon by Andrea Schaffer

 

6912560519_02d6c59823_b

Bas-reliefs du Bayon (Angkor) by Jean-Pierre Dalbéra

チャンパとの戦いの様子。坊主頭で耳が長いのがクメール兵、三角帽子がチャンパ兵。

 

AngkorBas-reliefs du Bayon (Angkor) by Jean-Pierre Dalbéra

豚の釜茹で、焼肉などの調理をする人々。樹上には猿がいます。

 

Bayon: At HomeBayon At Home by Photo Dharma

家庭での女性の様子。

 

2334493881_44fb5d0384_bScène de marché (bas-relief du Bayon) by Jean-Pierre Dalbéra

市場の様子。頭上に大きく描かれた様々な種類の魚は、豊かな自然の恵みを表していると思われます。

 


第二層


6917955865_a19b3338f9_bLe Bayon (Angkor Thom) by Jean-Pierre Dalbéra

16の塔があり、いずれも四面に人面が彫られています。回廊のレリーフはヒンドゥー教のエピソードが彫られています。

 


第三層


 

17335511421_3888bd4e28_kBAYON by Nathalie Capitan

テラスとなっており、巨大な四面像を間近で見ることができます。人面像の大きさは1.7m~2.2mです。この人面像の表情は一つ一つ異なり、「クメールの微笑」として有名です。

観世音菩薩の顔とも、ヒンドゥーの最高神ブラフマーの顔とも言われています。葉の飾りのついた冠は戦士の象徴であるために、神仏ではなく戦勝の王ジャヤヴァルマン7世を神格化したものであるという説もあります。

 

7295494246_7cdc18aa2e_kBayon by shankar s.

かつては中央にシヴァ神のシンボルであるリンガ(男根を象ったもの)が置かれていたと言われていますが、現在は仏像が安置されています。また、中央祠堂から仏陀の座像が発見されています。

 

次回の記事では、溶樹に侵食された廃墟の寺院タ・プロームをご紹介します!

 

関連記事


世界遺産アンコールワットの見どころ【1】正門から第一回廊まで

世界遺産アンコールワットの見どころ【2】十字回廊から第三回廊まで

世界遺産アンコールワットの見どころ【3】優美なデバター像と連子窓

アンコール・トム(カンボジア)は見どころいっぱい!

カンボジアの象徴アンコールワットの激動の歴史

アンコールワット観光で身も心もデトックス!

内戦終結から約25年。成長を続けるカンボジアツーリズム

カンボジアの子供たち1995~シェムリアップの中山君~

カンボジアに小学校を作らなければいけない理由とは?

カンボジア生活vol.1~vol.10

 

 

スポンサードリンク

 

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

chi-yu

『ちーゆー』です。1994年から2010年まで海外旅行ツアーコンダクターをしていました。お客様と一緒に巡ったアジア、ヨーロッパ、南北アメリカ、中東、アフリカの国々の思い出や、海外旅行に役立つポイントアドバイス、リタイア後も尽きない世界への憧れなどを書かせていただきます。http://tourconductor-note.com 「元・海外旅行ツアコンの添乗員ノート」