世界遺産アンコールワットの見どころ【1】正門から第一回廊まで

Angkor Wat (3) by Ben Kucinski

空にまだ星が残る未明から、アンコールワットの朝日を拝みにたくさんの人々が訪れます。入場できるのは7:40からですが、遺跡入り口のチケットオフィスは5:00位から開いているそうです。

前回に続き、カンボジア・アンコールワットAngkor watの見どころをご紹介していきます。

 

 

 

 

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アンコールワット全体の構成 


(西)

Angkor Wat Aerial View(東)

Angkor Wat Aerial View by Mark Fischer

 画像はアンコールワット全体を裏側(東側)から一望したところです。

 

(東)

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(西)

The moat surrounding the Angkor Wat by shankar s.

こちらの画像は正面(西)側から、うんと引きで撮影されています。周囲に濠が巡らされています。アンコールワットの面積は、濠を含めて東西1.5km×南北1.3kmで1.95平方km(195ヘクタール)です。

 

西参道が主参道です。入場券チェックポイントから幅200mの濠にかかる橋を渡って西塔門までが約250m、西塔門から第一回廊入り口まで約350m。合計で600m弱になります。

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 アンコールワット | カンボジア クロマーマガジン

砂岩とラテライト(紅い風化土)を用いて3層構造で建築されています。各階層の回廊の壁には細かくダイナミックな浮き彫りが施されており、いちばんの見どころです。 

その他、書庫、聖なる池、窓と柱、天井、書庫、沐浴の池、本堂、神像や仏像、ヒンドゥー教のモニュメントなど、細かく見ていくときりがないほど見るべきものが多いです。 

建物が西向きのため、午前中は逆光となります。シルエットのアンコールワットも美しいのですが、順光で建物外観を撮影したい場合は午後に出直す必要があります。

 


各場所の見どころ


 

 入り口の門(西大門)


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Entrance causeway by shankar s.

アンコールワットの正門にあたります。幅230mで、3つの塔がついています。正門には5つの門が開いており、中央は王の門、その左右が民の門、さらに左右が象の門です。 

王の門の左右にはナーガの彫刻があります。ナーガとは7つの頭を持つ蛇で、ヒンドゥー教の蛇神、仏教においては仏陀が悟りを開く時に傘となって守護した竜神とされています。カンボジアの仏像の後背にはナーガがついていることが多く、アンコールワットと並んでカンボジアのシンボルとされているものです。

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Angkor temple (Angkor Wat, Cambodia 2011) by Paul Arps

南側の一般人の門にはヴィシュヌ神の像があります。ヒンドゥー教の最高神3つのうちの1つです。

 

 

参道


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Angkor Wat entrance causeway by shankar s.

西塔門から350m続きます。左右の欄干はナーガ(大蛇)です。 

 

書庫


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Cambodia-2281 – Got a good book.. by Dennis Jarvis

経堂、経蔵とも訳されます。参道の南北に各1つ、第一回廊と第二回廊の間の南北に各1つ、合計4つの書庫があります。参道北側の書庫は日本の考古学チームによって修復されています。

 

聖なる池


OLYMPUS DIGITAL CAMERALily-padded pond by Angkor Wat by June

参道の南北に1つずつ聖なる池があり、蓮が生えています。蓮の花の季節は7月頃で、早朝に開花します。朝日鑑賞の後に聖池に行くと、タイミングが良ければ蓮の花が開いていく様子が見られます。ちなみにアンコールワットの塔の形は蓮の蕾を模して作られているそうです。

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 Angkor Wat Sunrise by shankar s.

北側(建物に向かって左側)の聖池の前が、建物全体と5本の塔をカメラに収めるベストスポットです。池に写る「逆さアンコールワット」を見ることもできます。 

乾季には、アンコールワットで飼育されている馬が水を飲みにやってくることもあります。

 

第一回廊


東西200m、南北180m。アンコールワットの主な浮き彫りの多くが集まっています。

浮き彫りには、人々の服装や顔つきから動植物の様子まで、ダイナミックかつ細かいところまで活き活きと表現されています。とても面白いので、細かいところまでよく観察することをおすすめします。

西面の壁にはヒンドゥー教の聖典ラーマーヤナマハーバーラタのハイライトシーンが描かれています。どちらも伝説の王のエピソードの叙事詩で、戦争シーンが有名です。 

 

◆西面北側 ラーマーヤナ

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Relief in Angkor Wat by ben klocek    

猿の軍団と人間の軍団の戦闘シーン。猿の噛み付き攻撃に注目!

 

◆西面南側 マハーバーラタ

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Angkor Wat – アンコール・ワット by Ik T

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Angkor Wat – アンコール・ワット by Ik T  

マハーバーラタより、行軍・戦闘シーン。兵士の体の動きの表現も素晴らしいですが、個人的に象の鼻がくるりと巻いて人の足をつかんでいるところが好きです。「細かいところが面白い」とは、こういうところです!

 

◆南面西側 偉大な王の回廊 

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South Bas Relief: Army of King Suryavarman II by joaquin uy

この部分は「歴史回廊」「偉大な王の回廊」と呼ばれており、アンコールワットを作ったクメールの王スーリヤヴァルマン2世の雄姿が描かれています。

 

◆南面東側 天国と地獄

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Angkor Wat – アンコール・ワット by Ik T

上から天国・閻魔大王の裁判・地獄と三段に描かれています。

 

◆東面南側 「乳海攪拌(にゅうかいかくはん)」

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 Angkor Wat by Tony Kent

乳海攪拌」とはヒンドゥー教の天地創造の神話です。ヴィシュヌ神の化身=巨大亀の背に乗せた曼荼羅山に大蛇をまきつけ、神々と阿修羅たちが左右から交互に引っ張って山を回転させ、かき混ぜられた海中の魚たちがミンチ状になってドロドロの海というカオスになり、そこから多くの神々が生まれた…という、不思議な物語です。

よく見るとちぎれて半身になった魚が描かれているなど、芸が細かいです!

 

◆ 東面北側~北面 神々の戦い

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Scene from the “Battle of the Gods”, Angkor Wat Temple by Justin Vidamo

この部分のレリーフは16世紀に追加されたもので、ヴィシュヌ神の化身であるクリシュナとモンスターの戦いのシーンが描かれています。

 


アンコールワット、まだまだ続きます 


すっかり長くなってしまいました。アンコールワットの浮き彫りは本当に面白く、何回行っても飽きることはありませんでした。行かれる方はぜひ、たっぷりと時間をかけて見てきてください!

踊り子や女神など、アンコールワットの有名な浮き彫りは、他にもまだまだあります。第二回廊・第三回廊についても、次の記事に続きます!

 

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『ちーゆー』です。1994年から2010年まで海外旅行ツアーコンダクターをしていました。お客様と一緒に巡ったアジア、ヨーロッパ、南北アメリカ、中東、アフリカの国々の思い出や、海外旅行に役立つポイントアドバイス、リタイア後も尽きない世界への憧れなどを書かせていただきます。http://tourconductor-note.com 「元・海外旅行ツアコンの添乗員ノート」