ラスベガスではスロットマシーンを一晩中楽しむことができます。

マクガラン国際空港ではスロットマシーンマシーンができる小さなパーラーが設置されています。

レンタカーを借りてガス欠になりガソリンスタンドに入って油をつめて支払いに行くとそばのコンビニでちょっとだけスロットマシーンで遊ぶこともできます。

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『バリーテクノロジー』は世界有数の大規模なスロットマシーンの生産会社です。

1970年代は50%以下の需要だったのが急速に人気が高騰し、

最近のカジノは20%がテーブル式ギャンブル、80%はスロットマシーンです。

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スロットマシーンに仕組まれるシステムも念入りに計算され、そこに入るトラッキング機能やボーナス、賞品機能などテクニカルな面や心理学的な面のプログラムが組み込まれています。

こんなに人々を夢中にさせる秘密はどこにあるのでしょう?

名称未設定68 スロットマシーンの先駆けになったのは1800年代中半のブルックリンで作られた試作品です。

小型の奇妙な仕掛けで、ニッケル(小銭)を入れレバーを下げると窓にカードが出て来てその揃い方でプレーヤーは勝ったり負けたりします。1898年チャールズ・ベルズがこのマシーンを『自由の鐘』(リバティベル)マシーンとして発展させます。

一つの巻きわくには10個のシンボルが描いてあり、3つのリバティベルが並び50セントをゲットすることができるジャックポットは1000回に1回のチャンスでした。

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ラスベガス『ハラーズ』”Harrah’s”朝9時

プレーヤーたちが早朝からすでにマシーンに並んで座っている

もしくは一晩中遊んだまま迎えた朝

彼らの目はいったい何を見ているのか..

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ここはフィラデルフィアのシュガーハウス

女性がスロットマシーンの前に座っている

「何も考えなくてもいいからいいの」

彼女は2年前夫を亡くした痛みからまだ立ち直っていない。

「最愛の夫だった。その時からこれを始めた。」

「これで勝てなくてもいいのよ」

 

毎回ここに来て何かが得られるのだろうか?

「ええ、そう、ここに来ると忘れられる。亡くしたものは戻っては来ないけど」

そして毎日、同じものを見たいのだと言う。

かつて見ていた、自分の隣にいつもいた男の顔のように。

「私にとっては38セント勝とうが600ドル儲けようが同じこと」

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シュガーハウスのまた別のマシーンの男性

「オレは息子を膵臓がんで亡くした」

彼もまた..

 

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『痛み』

 

なのだ。

入り口は。

 

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スロットマシーンの誕生から月日が流れ1960年代『バリーテクノロジー』によって電気仕掛けのスロットマシーンが開発されると、はるかに込み入ったデザインと多様な機能が一気に可能になりました。

スロットマシーンの威力は神の力のごとく人を中毒に陥れるまでになりました。

産業界のそういう動きは2011年あたりから急激に増殖に増殖を重ね、さらに携帯用のアプリなどを通して、全年齢、全世界に急速に広がっていきました。

 

マサチューセッツ工科大学の研究者ナターシャ・シュールは15年間スロットマシーンの研究を通して『今のスロットマシーンは少しずつ少しずつ勝たせてその流れの中にずっと引き止めるように組み込まれています。』と語っています。

 

この見事に人間の心理をつかむ術、中毒にまで追い込むあっぱれな仕掛け、宇宙をまるごと飲み込むような巨大な力を持つこの小さなマシーンのマジックに注目する人々がいました。

 

 

シリコンバレーの人々

です。

 

 

未来に向かう最新テクノロジーを研究し続ける彼らはスロットマシーンが人々をあっという間に”とりこ”にすることができるそのトリックを研究しています。

 

テクノロジー企業家ニル・イヤールはナターシャ・シュールの本を隅から隅まで読み、人々がどのようにあるできごとやブランド、アイドルなどにハマる/中毒していくのかを分析した人間心理の探究家です。

彼は2014年に”Hooked”(ハマるしかけ)という本を出版しました。

 

「人間心理を突いたこれらの商品は闇の力を持っている」

 

イヤールは強くこの現象を糾弾します。

 

ニル・イヤールはナターシャ・シュールの本に関して「人々を中毒にさせてそこに落とす金を目当てにビジネスを始める起業家」のために書かれたものなのか、それとも、まじめな警鐘のメッセージだったのか、わからないと言います。

 

「映画は作り話、本の世界も現実ではない、読むニュースも誰かのどこかの話。」

「だが、これはちがう。人を謎に満ちたリアルな世界に引き込み、一度入ったら謎は次の謎を呼び、深めて行く。どこまでも続いて行く不可知な扉。スロットマシーンの恐ろしさだ。」

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インテリジェンスの城、知の結集、ともいれるシリコンバレー。

 

ますます急速にゲームは作り話からリアルなものに近づいて来ていて、日常生活だけでなく命にまで関わってくるほどの力を持ち始めています。いや、シュガーハウスの男女のように命そのものにまでなっている人々もいます。

 

今テクノロジー分野で研究されているものはスロットが持つその中核のデザインです。

 

「引き金」を引き、そこからループに入る、「行動」を起こす、「さまざまな賞品を受け取る」、また「投資」をする、その「引き金」とは『痛み』である。

 

彼らが研究することは緊急性を帯びています。

人が暗黒な闇の中に閉じ込められてしまうことを防ぐことです。

 

最新テクノロジーの使命は人々の『痛み』を消すためにある!!!!!

 

イヤールは言います。

「未来のエンジニアとデザイナーの使命はいかにテクノロジーを使って人々の痛みや深刻な問題を解決できるか、産業界に対して提言することです!」

 

 

 

ぜひ期待したいです。

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