生涯のほとんどをユーカリの木の上で過ごすコアラ。あまり水も飲まない生き物とされていますが、暑さに耐え切れずに下りてきたそうです。
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平年より10℃以上暑い!
Last Blast of Australian Heat by Michael Coghlan
クリスマスも近い12月下旬、南半球のオーストラリアは真夏に差し掛かるシーズンです。2015年は南オーストラリアで40℃前後と、記録的な猛暑となりました。
アデレードのある南オーストラリアは四季のはっきりとした温帯性気候で、通年の最高気温は12月で27℃、1月で29℃となっています。平年より10℃も暑くなってしまいました。
コアラの生態
コアラはオーストラリア大陸の東部から南東部にかけて、熱帯雨林や温帯のユーカリの林に生息しています。
Koala bear at the Billabong Sanctuary in Townsville, Australia. by Swallowtail Garden Seeds
南部のコアラのほうが体が大きめだそうです。大きなものはオス82cm・15kgくらい、メスが73cm・11kgくらいです。
尻尾は退化しています。耳が大きく見えますが、実はほとんどが毛で、実際の耳は小さいそうです。
“Koala with young” by Brian Dell Bdell555 – 投稿者自身による作品. Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ –
メスにはカンガルーのような育児用の袋があり、袋の口は後ろ向き(座った時は下向き)についていて、中に乳首が2つあります。オスのペニスはY字型をしており、亀頭が2つあります。
木から降りることはほとんどなく、別の木に移る時に例外的に地上を少し歩く程度と言われています。
ユーカリ、アカシア、ティーツリーの木の葉を1日に0.5~1kg食べます。ユーカリにはタンニンや油が多く含まれているため、コアラが食べることができるユーカリの種類は限られ、食べてもよい種類のユーカリでも食べられるかどうか選別して食べるのだそうです。
通常の水分補給は食べる葉からのみ。火事でユーカリの木がなくなったり、猛暑で脱水症状になった時だけ、例外的に水を飲むそうです。
のどがカラカラ! 排水路の水を飲むコアラ
20分もゴクゴク飲み続けていたそうです。よほどのどが渇いていたのでしょうね。可愛らしい光景に見えますが、コアラにとって木から下りるのは緊急事態!
とはいえ、オーストラリアでは時々起こる現象のようです。さすがにオーストラリア人はコアラのことをわかっていて、コアラが木から下りてきた=水が欲しいんだ!と閃くらしく、コアラに水をあげる動画は2015年以前にも投稿されていました。
保護政策により、南オーストラリアのコアラの数は増えているそうですが、暑さに負けずに生き延びてくれることを願います。
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