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いにしえから続く放牧のルートを守るため


 

スペインの首都マドリッドで羊飼いが2000頭の羊たちを引き連れデモ行進を行った。

日曜のマドリッドのストリートはまさに羊たちのものだった。

毎年恒例となったこのデモンストレーション。現在の広がり続ける都市空間により脅かされ続けている太古から存在する放牧の権利を再主張するために行われるそうだ。

羊のベルの金属音が通りにこだまする。羊のパレードは観光客や住民の見せ物となっている。牧羊犬が羊飼いを助け、羊毛の河が通りを流れていく。

羊飼いたちは過去22年間毎秋首都マドリッドでこのデモンストレーションを行ってきた。マドリッドが大都会になるずっと昔の1273年から存在するという放牧ルートを羊たちはたどっていく。

羊飼いたちは昔タウンホールがあった場所(the Casa de la villa)で立ち止まった。25マラベディ(スペインにかつてあった通貨)をマドリッドの役人に牧羊ルートの使用料として払うためである。

マドリッドは700年間ですっかり様変わりした。田舎の町だったものはどこまでも広がり続ける国際色豊かなメトロポリスになっていた。そしてその過程でいにしえの放牧ルートは失われた。

政府の農林水産省のカルロス・カバナス氏は語る。

「この羊たちのデモ行進は絶滅の危機に立たされている固有種を守るためにも必要なんだ。」

13世紀には羊飼いのグループが羊飼い組合を作った。北の寒い地域から南のより暖かいところへと冬に羊たちを移動させる許可をその当時の王様アルファンソ10世からもらうためだった。”Trashumancia”、いわゆる移牧である。

それからというもの移牧はスペインの羊飼いにとって家畜の健康状態を保つための重要な儀式となった。

しかしながら現在Trashumancia(移牧)を続ける羊飼いの数は減少する一方なので政府に頼んでわざわざ大都会の中に道を作ってもらっているわけだ。

これからどれだけマドリッドが都市として大きくなってもこの儀式だけは守っていく必要があるだろう。

 

 

 

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