Photo by Hikaru Sasaki
”その町の中央広場に立ちファーマーズマーケットをぶらぶらと眺めていると真昼の12時を知らせるキャノン(大砲)の爆音が街中に響き渡る。
町の人々は驚きもせず、楽しげに昼食をとりに急ぐ。”
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今をさかのぼるおよそ120年前の1887年の元日から毎日正午きっかりになると、町のいくつかの教会の”鐘鳴らし”人と共に時を告げるこのキャノンは時を超えて住人の暮らしを見つめてきました。この大砲は、町のランドマークそして象徴でもあるローズスカーク塔のてっぺんにあります。
ある日の正午の鐘の音ともに鳴る大砲の音を聞いてみてください。
この町の名はザグレブ。
そんな昔から続いている古典的な慣習。
それが連綿と行われている伝統的文化儀式の雰囲気が立ちこめる中であたりを見渡す。
周囲の風景にもそれらしきレトロで色鮮やかな古風な街並を期待してしまう。
でもその期待は一瞬に裏切られるのです。
カラフル、でも全く意味合いが違う、見渡す限り、そこ、ここに、なんとエキセントリックでアヴァンギャルドな絵が建造物や通りを埋め尽くしているのです。
極彩色で見事にアイデンティティーを主張するそれらは、伝統の風習と相反してるように存在します。そこに見られる表現には、先進性と反骨精神が宿っています。
ザグレブにある、かつての打ち捨てられ封鎖された製薬工場が今、ダンサーやスケーターズ、ペインター、映画制作者、ストリートアーティストたちが集まり作業するワークスペースになっています。
AKCメディカと呼ばれる組織が意欲的に次々とグラフィティの新作を発表し、フリーマーケットやアマチュア映画祭、サブカルなシアター、自主制作フィルム、DIY祭、ハッカーラボなどを開いて行きます。
ミュージックシーンも盛んでメタルや流行りのドラム/ベースだけのサウンド、レゲエ、ジャズ、ダンスからパンクやヒップホップまでオールジャンルで聴けます。
このアートシーンで創り続けられているものは過去を振り返るものではなく”未来”です。
ザグレブの街並に次々に登場する新作のグラフィティがすべてを物語っています。
このグラフィティを描いたアーティスト、ローナックによると彼の描く絵は常に背後にストーリーがあるそうです。
一つの壁に一つの作品、そこには必ずメッセージ性を秘めたシンボルが描き込まれ人々の心に訴えるための魂が込められているそうです。
この作品のタイトルは”Where is my Batman?”『ぼくのバットマンはどこ?』
他にも街中に思わず見つめてしまうようなグラフィティが
たくさん散らばっています。
Photo by Hikaru Sasaki

画像引用元 http://hyokantabi.blog.fc2.com/blog-entry-117.html

画像引用元http://blog.livedoor.jp/askashou/archives/7928086.html
行って実物を見てみたくなりますよね。
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